門真市ものづくり企業ネットワーク:通称『門真ネット』は市内のものづくり企業の情報交流の場です

第21回定例会 杉山金属株式会社

門真ネット企業プレゼン会 Vol.6
素材販売からものづくりへの挑戦 ~「人の縁」が織りなす ものづくり~
杉山金属株式会社 代表取締役社長 杉山 茂 氏

杉山金属株式会社は、昭和38年の創業以来、ステンレスを中心に、アルミ、チタン、銅などの素材や加工品の販売を行ってきた。
これまで高強度・高耐食二層系ステンレス鋼等の高機能材や圧延極薄金属箔などの高付加価値材を積極的に取扱い、ターゲットも「購買部門」から「研究開発部門」に照準を定めるなど、利益率の確保に努めてきた。
しかし素材販売は「相見積りで動く業界」であり、販売価格がじりじりと低下し、安定した利益率の維持は困難。
そのような中、平成25年、同社は自社が価格決定権をもつ「ものづくり」への参入を決意する。

杉山社長はまず、各種展示会や販売会、セミナーなどに積極的に参加、一見ものづくりと関係のないと思われるものまで徹底的に見て回り、まず「トレンド」を読むことに注力。
また、業種を問わず様々な人と出会い、多様な人脈を構築。このネットワークが現在同社のものづくりを支える宝となることになる。

続いて取りかかったのはコンセプトの立案。即効性があり利益率に高いものづくりを模索した結果、毎年十数トン発生する端材を活用でき、かつ、デザインを重視し高付加価値を生み出す生活用品にたどり着く。
伝統工芸とステンレスを融合させたブランドとして「TRAD INNOVATION」と銘打ち、商標も登録した。
姫路城の瓦素材をふんだんに取り入れた傘立てや洗練されたティッシュケース等の商品を、デザイナーと共同製作し、矢継ぎ早に商品化。

最近、上市を果たした「猫のキャンドルカバー」の製作にあたっては、レーザーカット、ショットブラスト、箱詰めの工程を市内企業に依頼、その他工程もこれまでに知り合った企業に依頼している。
まさに同社が培った「人の縁」の結晶である。「当時は関係ないと思っていた人の縁も、後で大きな役に立つこともある。」と杉山社長は語る。
さらにデザイナーの活用について、「紹介してもらったデザイナーが一番良いとは限らない。自ら商品コンセプトをしっかりと持ち、それをデザイナーに伝え、しっかりと共有することが重要」という。

ものづくりへの取組みを始めた当初は、社内では「何考えてんねん?」という反応だったと振り返る。
杉山社長自ら取組みを進めるうち、社員も少しづつ興味を持ち出し、今では率先して新製品のモニタリングを実施するなど、社内の活性化にもつながっているという。
これからはものづくりのための組織づくり、品質管理の取組みを強化していく予定。

端緒についたばかりのものづくりへの取組みであるが、同社と連携した新たな製品開発への提案等があれば、ぜひともご相談いただきたい。

TRAD INNOVATION ロゴマークと猫のキャンドルカバー

【企業データ】
杉山金属株式会社
優れた材料から価値ある製品を
住所:〒571-0034 門真市桑才新町10-6
TEL:06-6909-7031
URL:http://www.sugiyamametals.co.jp/

今回の定例会では、企業プレゼンの後、クリエイティブチーム プラスあるふぁの新谷様より、事業をご紹介頂きました。
プラスあるふぁ様は、女性を中心としたデザイナー集団です。コピーライターの方も在籍され、紙媒体を中心に様々なPR資料を制作されております。来春を目途に、門真市内に会社を設立される予定です。
自社についてもっとPRしたい、PR資料の作成をお願いしたい、という思いをお持ちの企業様は、是非ご相談下さい。
クリエイテイブチーム プラスあるふぁ様のHPはこちら
 → http://プラスあるふぁ.com/ /  MEBIC プラスあるふぁ

また、経営コンサルタントの奥村様より、「社長のための名刺交換後の人脈作りの方法」という、交換した名刺を価値のある人脈に変えるためのレポートをご紹介頂きました。
オクムラ経営コンサルティングオフィス様のHPはこちら →  http://www.1project-support.com/

今後のネットワーク定例会の日程は、
平成28年1月27日(新年会として開催)、2月24日、3月23日、4月27日、5月25日、6月22日 (※すべて水曜日) となっております。