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第43回定例会 扶桑金属工業株式会社

門真ネット企業プレゼン会 Vol.40
「長年培った物流保管機器の開発・設計・製造の技術を利用し、ニーズに合わせたオーダーメイドの製品を提供!」
扶桑金属工業株式会社 取締役  中田 啓治 氏

同社は昭和41年にスチール棚の製造・販売会社として門真市に発足した。翌年昭和42年には業界初のボルトレス中量ラックの製造を開始。平成19年には門真市に大阪総合物流センターを新設し、平成27年に創立50周年を迎えている老舗メーカーである。また、営業所が仙台、埼玉、東京、名古屋、大阪、広島、福岡にあり、全国規模で展開している。
事業内容はスチール棚の製造・販売で、設計・製作・施工を一貫対応しており、製品には軽量ラックをはじめ、中量ラックや移動ラックなど7種類のラックシリーズがある。ロングセラーとなっている中量ラックを筆頭に長年培った物流保管機器の開発・設計・製造の技術を利用し、お客様のニーズに合わせたオーダーメイドの各種ラック製品やOEMスチール製品を提供している。
まず、同社の主力商品は『中量ラック』である。中量ラックとは100kgから500kgまでの耐荷重を持つもので、同社では現場のニーズに合わせて150kg、200kg、250kg、300kg、500kgの5段階の耐荷重性能を持たせた製品を展開している。次に『軽量ラック』、『重量ラック』であるが、それぞれ100kg未満、500kg以上の耐荷重を有する製品である。軽量ラックはホームセンターや工場から、家庭内まで幅広く利用されている。『バーラック』は前面の支柱を取り除き棒状や板状の物を効率よく保管できる製品になっている。『移動ラック』はレールを引いて動かせるラックで、必要に応じて動かすことで通路ができるため、通路は1つ分確保すればいいだけになり、倉庫内のスペースを効率的に使うことができる。『流動ラック』は傾斜棚とも言われ、前の物がなくなった時に後ろの物が傾斜により自動的に移動する仕組みになっている。同社では重量ラックでありながら、傾斜無しでも自動的に動くラックも扱っており、実用新案を取得している。『構造ラック』は中二階とも言われ、工場の高さのスペースを有効活用するもの。但し、消防法との関わりがあり、取り扱いには配慮している。
品質管理の取り組みとして平成14年にはISO9001を取得し、平成30年に2015年度版を更新取得しており、品質の維持管理にも積極的である。
先端設備への納品事例として、自走式ロボットシステムを搭載したラックシステムのラック部分を手掛けるなども行っている。一方、ペーパレス化が言われる昨今においても紙の書類は多く存在しており、その保管を行う倉庫業者向けに高さが4m~5mある中量ラックを納品するなど、常に現場に耳を傾け、ニーズに応える企画設計力と技術力を有している。
書類を保管するための固定ラックはこれからも必要とされ続けると、中田取締役は言う。それは震災などで電子システムの故障により電子書類等が閲覧不可能となった事態があることからである。創立50周年を迎え、これからもお客様第一主義のモノづくりメーカーとして、お客様のより機能的な物流保管システムを提供し続ける同社に今後も注目したい。

【企業データ】
企業名:扶桑金属工業株式会社
住所:571-0017 門真市四宮 4丁目3番22号
TEL:072-885-1151
URL:http://www.fuso-metal.jp

門真市ものづくり企業ネットワークでは、毎月第4水曜日、定例会を開催しています。
定例会では、会員企業同士が深く理解しあい、共通の課題の解決や今後の新たな連携事業等のきっかけとするため、企業プレゼンを中心とした内容で進めています。また、定例会の様子も当HPで発信していきます。