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第42回定例会 株式会社Aglaia

門真ネット企業プレゼン会 Vol.39
「オリジナルけん引式レール研磨機で鉄道運行を守る!」
株式会社Aglaia  代表取締役社長 札谷 啓介 氏

同社は2008年に株式会社スリーエフ技研の一部事業を引き継ぎ、関連企業として設立した。「Aglaia」はギリシャ語で「美の女神」を意味する。

業務内容は研磨機及び各種機械の販売、レール研磨機の製造・販売・保守である。札谷社長の祖父がレール研磨機の研究開発をすすめ、その後、鉄道会社との共同開発を行い、共同特許を取得するに至っている。

主力商品(RS-4)であるレール研磨機はパーツごとに分割し、工事現場へ直送できる利便性、リモコンのボタン一つで操作できる簡便性が作業員に支持され、鉄道業界での認知度が年々高まっている。

活用例としては、台風で水につかったレールが錆びると電流の伝わりが悪化し、レールの切り替え信号が伝わりにくくなる。そうなると電車は運行を休止せざるを得なくなるため、レール研磨が必要になってくる。これまでにいくつもの現場で同社のレール研磨機が災害復旧に導入された実績をもつ。

これまでの鉄道会社のレール保守手段は大型レールメンテナンス車や人力での対応が主であった。但し、大型レールメンテナンス車では現場が山奥にあるなどの場合に移動の利便性に欠け、人力では作業効率に欠けるといった欠点があった。それに対し、同社のレール研磨機は分割して車で現場へ直送でき、大きさもコンパクト。更に時速5kmの稼働が可能と、機械ならではの作業効率も持ち合わせているため、大型レールメンテナンス車と人力での欠点を補う選択肢になっており、特に橋梁、トンネルのような危険を伴う場所で活躍をしている。

さらにレールは直線的なT字ではなく、頭頂部は丸みがあり、いかにこの形状を維持して研磨するかが重要。削ることで平面になってしまうとレールの形状ではなくなる。砥石で削るとレールよりも固いため、平面になってしまう。レールメンテナンス車では砥石が使用されており、必要以上にレールが研磨され、劣化が早まる原因にもなっている。同社が研磨剤として使用している株式会社スリーエフ技研製のサンドペーパーだとレールの方が硬いため、レールの形状を変えることなく、錆だけを落とすことが可能。研磨を目的としているが削らないことが売りになっている。

今後の展開として、国内では全国の鉄道会社への販売、海外では総合商社との代理店契約。特にタイでは株式会社スリーエフ技研のパートナー会社があり、その企業との展示場出展などの連携。さらにはEUの国際標準規格合格に向けて活動していきたいとプレゼンを行った札谷社長は語る。活動範囲の拡大を進めていく同社に今後も注目したい。

【企業データ】
企業名:株式会社Aglaia
住所:571-0002 門真市岸和田1丁目3-11
TEL:072-800-7500
URL:https://www.tfg.co.jp/product/rail_polisher/

門真市ものづくり企業ネットワークでは、毎月第4水曜日、定例会を開催しています。
定例会では、会員企業同士が深く理解しあい、共通の課題の解決や今後の新たな連携事業等のきっかけとするため、企業プレゼンを中心とした内容で進めています。また、定例会の様子も当HPで発信していきます。