門真市ものづくり企業ネットワーク:通称『門真ネット』は市内のものづくり企業の情報交流の場です

第42回定例会 株式会社 メタルワン・スチール サービス

門真ネット企業プレゼン会 Vol.38
「「お客様」「取引先」「社員」「社会」の4つに「誠」を尽くして「鉄の絆」を!」
株式会社メタルワン・スチールサービス 大阪生産部  部長 山本 正博 氏

1947年に浅見商工株式会社として設立した同社は、2008年に鉄鋼総合商社の株式会社メタルワンの傘下へ入り、株式会社メタルワン・スチールサービスへと社名変更し、門真市三ツ島の工場は門真サービスセンターとなる。

サービスセンターの業務内容は一般鋼材の加工(レベラー、スリッター)である。レベラー加工は鉄板をシート状にする工程で、スリッター加工は母体コイルの幅をお客様の要望に合わせてカットする工程である。主要製品となるのは建設関連鋼材で全体の6割を占める。

サービスセンターの業務内容は一般鋼材の加工(レベラー、スリッター)である。レベラー加工は鉄板をシート状にする工程で、スリッター加工は母体コイルの幅をお客様の要望に合わせてカットする工程である。主要製品となるのは建設関連鋼材で全体の6割を占める。

2017年の取り組み課題として「現場力向上によるCSの強化」を掲げている。現場力を「自らの意志で進化しようとする力」と定義し、保つ力、より良くする能力、新しいものを生み出す能力の3つを柱としている。生産部門としては各拠点をまたいだ3つのプロジェクト(5Sプロジェクト、品質プロジェクト、生産性向上プロジェクト)の立ち上げ、それらの取り組みを管理職からのトップダウンではなく、若手社員からのボトムアップをメインに実現できる環境づくりを目指している。また、工場間パトロールによる各施設の良い点、悪い点の共有、組織による資源の提供(ヒト、モノ、カネ、情報)を行っている。

5Sプロジェクトでは、4工場統一感の創出、安全対策(労災ゼロ活動)、全員参加の定期的ワンライン清掃を全拠点で行っている。

品質プロジェクトでは、品質技術力強化を狙いとしたISO対応力強化や資格取得のほか、業界において非常に重要な異材ゼロ活動に取り組んでいる。異材が混入してしまうと、例えば完成品において、自動車のリコールの様な大きな問題につながってしまう。鉄は錆びることもあるので、気象会社と契約し、導入した結露予防システムで結露情報を管理し、状況に応じてシリカゲルを用いるなどの結露対策をしている。その他にも若手社員からのボトムアップで作業内容の視覚化を目的に作業マニュアルの作成を行い、誰でも作業を行えるようにした。

生産性向上プロジェクトでは、若手社員から出た現場改善等の意見・アイディアを実際に採用することで作業効率の向上を図っている。具体例として、アイディアとして出たモバイル端末の現場導入を行い、他拠点との連携スピードをあげることで生産性向上に繋がっている。

その他の取り組みとして、他拠点の人材が門真市の工場に集まり、クレーン操作相互訓練や職場の良い点、悪い点の共有を年間通して実施している。また作業効率の見直しを目的として、レイアウト変更を常に検討している。特に門真市の工場の様に歴史の長い工場だと、若手の社員も含め現状のレイアウトが最適であるかの様な先入観があり、作業方法を限定してしまうことがある。そこで若手社員がより効率的な作業方法を行うために、レイアウトを変更するならどういった案があるか提案を働きかけることで意見を集め、良い案の取り入れを検討している。

創業半世紀の企業であるが、より徹底した品質管理や若手社員の提案を積極的に取り入れるなど、更なる向上を目指し続ける同社に今後も注目したい。

【企業データ】
企業名:株式会社メタルワン・スチールサービス 門真サービスセンター
住所:571-0015 門真市三ツ島 5丁目5番2号
TEL:072-882-3566
URL:http://www.mtloss.com