門真市ものづくり企業ネットワーク:通称『門真ネット』は市内のものづくり企業の情報交流の場です

第35回定例会 株式会社一瀬製作所

門真ネット企業プレゼン会 Vol.30
フルオーダーの建具を製造!
株式会社一瀬製作所  代表取締役 一瀬 勇樹 氏

株式会社一瀬製作所は、金属製品、中でもステンレス製の建具を主に製造する企業である。昭和50年に寝屋川市で創業し、昭和58年に門真市へ移転した。門真市のほかに鳥取県の境港市にも門真工場の1.5倍の広さの工場を持ち、門真工場では最大4mまで、鳥取工場ではよりサイズの大きな最大6mまでの曲げ加工を行うことができ、出荷は全て門真工場から行っている。先代の社長が職人だったこともあり、同社の経営方針は「お客様の要望に自信をもって応えられる、技術力を有する職人集団を目指す。」ことであり、顧客・従業員・技術力を会社の宝と考えているという。
製品の多くは一品一様のフルオーダーで、同社の建具は、東京の三井タワーの玄関、銀座新歌舞伎座のスチールドア、大阪毎日放送の入口の自動ドアなど多くの箇所で用いられているという。

ステンレス製建具の作業フローは、バラ図と呼ばれる工作図の作成から始まり、CADやCAMを用いた切欠データの作成、材料である薄い金属板の切断、シャープな曲げ角を作るためにシカル加工による材料の裏への溝彫り、CAMデータを用いた材料への穴開けを経て、材料を曲げて最終的に溶接し組み立てる。また、同社では品質向上にこだわり、国土交通省で定められている基準値より高い制度の数値基準を工程別の品質管理表を用いて品質管理を行ったり、各部門長による品質管理委員会を月に1回実施し、社外クレームを基に原因追究や再発防止を進め品質向上に努め、さらには同委員会での取り組みを部署ごとに勉強会を実施し周知徹底を図っているという。
また、日本のステンレスの品質は世界的にもドイツと並び高品質であることから、依然は海外と取引を行っていたが、為替の関係もあり、現在は国内に目を向け事業を進めている。
さて、今回プレゼンを頂いた一瀬社長は2代目で、社長に就任してから約2年が経過する。社長就任以降はこれまでの取り組みから視野を広げ、守口門真商工会議所のものづくり元気企業や門真市のカドマイスター企業の認定、門真ネットへの参加など多様な取り組みを進め、現在は、本年夏頃を目標にエコアクション21の取得を進めている。さらに今後は、産業機械の筐体の分野など、新たな挑戦をしたいと考えているという。
視野を広げ、成長を続ける同社に今後も注目したい。

【企業データ】
企業名:株式会社一瀬製作所
住所:〒571-0017 門真市四宮6-2-23
TEL:072-881-7400
URL:http://www.ichi.co.jp