門真市ものづくり企業ネットワーク:通称『門真ネット』は市内のものづくり企業の情報交流の場です

第26回定例会 ヨーホー電子株式会社

門真ネット企業プレゼン会 Vol.15
アイデアとパワーでLED業界に新風を吹き込む!~自社ブランド確立への道程~
ヨーホー電子株式会社 管理部 部長 石堂 広志 氏
製造部 取締役製造統括部長 辻 充利 氏

ヨーホー電子株式会社は1998年の創業、プリント基板実装、製品組立、プリント基板の設計・製作、照明用省エネ光源、器具および照明システムの開発、製造、販売を主な業務とする。

創業後、大手電機メーカーの下請けとして、民生品(家庭用電子機器)向けの基板部品の受託生産を主体に事業を進めてきた。 しかし、2000年頃、同社に転機が訪れる。
これまで同社の柱であった大量生産型電子機器の大手生産拠点が海外に拠点を移した。

―このままでは生き残れない― 同社は、業態を産業機器メーカー向けの基板実装へシフトすることに決める。
しかし産業向け用途は多品種生産が求められ、工程や部品調達等生産体制を根本的に見直し、短期間で多品種少量生産に対応することに成功。当面の危機を乗り越えることに成功した。

さらに2007年には自社での基板設計業務を開始。企画・開発、部品調達から基板実装、製品組立までの工程を全て一元管理することで、多様な顧客ニーズの迅速に応えるとともに、納品までのリードタイムを大幅に短縮することに成功し、産業機器のみならず、照明機器やアミューズメント分野などにも事業領域を拡大した。
同時に市内に複数の生産拠点を整備し、生産力の強化と多品種少量生産のノウハウを蓄積していく。

そして次の一手は「自社ブランド」の創設であった。
2014年、同社初のLEDモジュール「輝烈」(きてれつ)の製造販売を開始する。「輝烈」は看板照明(店舗の看板・ファサード、標識等に用いられる)の光源となるモジュール。もっとも、同社ではLEDレンズモジュールの設計及びOEM生産を行ってきた経験により技術的蓄積を有してきた。

また当時、看板照明は省エネ、高保守性の観点から、LED化が進んでいたが、LED光は直進性が強く、明暗や色ムラが発生することが課題となっていた。(ムラを解消するためには、LED光源を出来るだけ多く設置し、光源から看板面までの距離を長くとる必要がある。)

「輝烈」はこれまでのモジュール設計ノウハウを存分に発揮、LEDに独自に設計した拡散レンズを搭載するとともに、LEDの本来の色と同じ黄色の板を素子の背面に設置(特許を取得)することで、高拡散、色ムラの低減を実現。従来の看板に比べ、モジュール数は約半数、看板の厚みは75mmの業界最薄を実現しつつ、色ムラの発生がほぼゼロという業界トップの性能を誇る。

同製品は業界から大きく評価され、自動車ディーラーや飲食店等の看板から道路標識に至るまで数多く受注、これまで約3,000箇所の導入実績を有している。

プレゼンでは「輝烈」の実物による実演があり、ムラのない発光に、参加者から感嘆の声が上がっていた。
現在、同社のLED関連の売上は約10%程度。今後これを倍増させることを当面の目標とする。
また、殺菌や植物育成用途に将来性が期待される紫外線LEDの分野にも進出し、自社製品のラインナップを拡充することで、さらなる経営基盤の強化に邁進する。

【企業データ】
ヨーホー電子株式会社
多品種少量に柔軟に対応。次の一手はLED照明事業の拡大
住所:〒571-0017 門真市四宮6-6-46
TEL:072-881-6355
URL:http://yoho-denshi.com/

また今回の定例会では、近畿経済産業局より講師をお招きし、この7月に施行された「中小企業等経営強化法」について説明を頂きました。
中小企業庁HP 経営サポート「経営強化法による支援」 → http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/

次の定例会は、9月28日(水)18:30より、門真市中小企業サポートセンター分室にて開催致します。
※8月は総会を開催したため、定例会の開催はありませんのでご注意ください。