門真市ものづくり企業ネットワーク:通称『門真ネット』は市内のものづくり企業の情報交流の場です

第53回 生産性1.5倍部会

■第53回
日時:2024年7月22日(月)17時45分~19時30分
場所:大日運輸株式会社およびオンライン会議システムを使用して開催
参加者:24名

(1)開会及び初参加企業の紹介
(2)門真ネット 牧野精工株式会社 牧野洋一様挨拶 —5分
(3)前回の改善報告(株式会社一北次株式会社) —10分
・『バイアス工程の予定組みの先読みによる平準化と作業のムダ取り』作業分析で、対策状況の報告
・前工程の予定組みのムダ取りの改善で、情報を探すムダ、見逃しのムダがあったが、バイアス管理者は、手書きの変更があった商品のみ更新する。
(4)今回の発表(大日運輸株式会社) —50分
①テーマ選定『塗装における生産ラインの変更』⇒仕上2ラインから3ラインに
②現状把握/目標設定/計画
③観察用ビデオ検証
④要因解析
⇒問題点の追求(『なぜ、なぜ』で真因の追求)
⑤『7つのムダ(工程)取りシート+α』作業分析表で対策検討
⑥各社代表者の質問
・各企業のコメントは、『7つのムダ取りシート+α』作業分析表に事前にまとめた上でコメントください。
⑦アドバイス
(5) 一瀬株式会社の改善状況を、『QCストーリー』作業分析表で状況報告 —20分
(6)参加企業代表者コメント—20分
(7)本日の担当企業責任者総括及び閉会(石井部会長代理他)

・開催にあたり、門真ネットの代表世話人株式会社牧野精工 牧野代表より挨拶
今回から牧野精工のメンバーが現場に行きます。現場に行けば、良くわかる事もあります。
場所の関係があると思いますが私も機会があれば、参加させていただきたいと思います。現場、Webそれぞれ良いところがあります。両方をうまく使いながら進めてもらいたいと思います。今期も難しいテーマがありますので活発な議論をお願いいたします。

●実施内容
・前回まで(~第52回)の指摘事項改善状況について、北次株式会社から改善状況の報告がありました。

●北次株式会社
テーマ選定:
・『バイアス工程の予約組みのムダ取りと予定の先読みと平準化』
・バイアス工程は、前工程、中工程、後工程の3つがある。今後、後工程の予定の先読みと平準化を重点的に進めます。今回は、前工程における予定組みのムダ取りの改善を行いました。特性要因図から情報を探すムダ、更新内容の見逃しの可能性等が分かりました。

赤丸は、前工程の特性要因図(様々なムダが発生)

改善後は手書きで変更のあったもののみ「前工程連絡表」記入

●大日運輸株式会社
5月以降ローラーを一本化し、昇降台を入れて作業者の負担を軽減した。

参加者からの質問・回答・感想
●仕上げ工程のロットの数は異なるのか? 100本超える場合も、10本の場合もあり日々異なる。ロットによって、作業者の作業内容が異なる。現在2ラインなので商品により3ラインにすると本数、形状により振り分けし、人の配置を変えるため生産性が上がると考えている。
●現状で仕掛がたまっているラインがあり3ラインにするスペースがないように見えるが。
日々の生産をロット数を検討しラインバランスを考えるとラインを増やせる。
●働く人の人数は毎日違うのか?多能工が柔軟に対応し残業時間が発生しないようフォメーションを組んでいる。このための専用ソフトはない。
●目標は3,750本/日とのことであるが、達しない場合は、チェックシートで実績を記録し、
ロット毎の時間当たりの把握も必要ではないか?
●弊社も提案制度設けて、ローラーにビニールシートを巻いて汚れを防いでいる。

●一瀬株式会社
テーマ選定
「ムダ取り優先一番~機械課の生産性を1.5倍に上げる~全社的に500Kから750Kに」
全機械場は重量で工程を組んでいるため、全社として500Kから750Kに上げるために、まず、500Kの1.5倍が750Kということです。まず、最初のシャーリング作業の生産性の向上から検討していきます。

4M(人・方法・設備・材料)の特性要因分析

参加者からの質問・回答・感想
●日産の実績は取っているのか?毎日500Kですか?一番多い場合600Kの日や0Kの日もあり、作業によりバラツキがある。日々の現状分析した方いいのでは?これは形状により、曲げの重量に含まないものもあるため。
●機械毎の稼働率の課題もあり生産性1.5倍達成はシャーリングの改善だけでないと考える。
現状把握をして問題点を明らかにする。

初参加の皆さんの感想
・アイ・ネット:大日運輸の昇降台の設置など職場での安全性の配慮は大切であると思いました。
・塩梅クリエイティブ:大日運輸さんのシフトの組み方がポイントで、更に多能工等の人材育成が重要ではないかと思います。

北次社長
・現状把握するのが出来ていません。このような場で突っ込んで課題提起いただける機会を活かして成果を出したいと思います。生産管理は、石井社長から紹介いただいてデータづくりを進めています。

一瀬社長
・生産性を1.5倍にするのは大変で、今回のように私と現場の意見と合わない場合もあります。しかし、現状をさらけ出して、皆さんからいいアイディをいただいて、結果的に生産性が1.5倍になればいいと考えています。

牧野代表世話人
・今回は難しいテーマと思います。目標は大きく高い方がいい。一個一個課題をつぶして成果を出して欲しい。一回お話に行きたいと思いますので、みんなで頑張りましょう。

石井部会長代理
・ありがとうございました。今回から牧野精工様の石森さん、佐々木にも参加をお願いしました。
テレビの「探偵ナイトスクープ」方式で都度貴重なアドバイスをいただきありがとうございます。目的は「ものづくり企業の生産性を1.5倍にすることによって人も町も幸せな門真にしたい」と考えています。

以上