門真ネット10月定例会報告(平成28年10月26日(水)18:30~)

門真市ものづくり企業ネットワークでは、毎月第4水曜日、定例会を開催しています。
定例会では、会員企業同士が深く理解しあい、共通の課題の解決や今後の新たな連携事業等のきっかけとするため、企業プレゼンを中心とした内容で進めています。また、定例会の様子も当HPで発信していきます。

これまでの定例会の様子は → こちら

門真ネット企業プレゼン会 Vol.18
人が嫌がる仕事こそ取り組む!
栄光技研株式会社  専務取締役 平岩 将幸 氏

栄光技研株式会社は、各種バネ・線材加工、三次元空間成形技術、金属加工を主な業務とする企業。平成29年7月には創業40周年を迎え、新工場も稼働する。バネを扱う企業は全国に約3000社あり、同社は決して規模の大きい企業ではないが、これまで技術・品質向上を図り、高品質を求めてきた。

 

創業当時は、大手のバネ会社の下請けとして家電やオーディオ機器、カメラなどに用いる引きバネなどの小さなバネを製造。特に、米粒ほどの大きさの精密バネには定評があり、大手カメラメーカーの一眼レフカメラに多数の部品が使用されていた。しかし、取引先の海外展開や製品の変化に伴い、受注が減少、これまでとは異なる領域からの受注に取り組むこととなった。
目を付けたのが自動車分野。愛知方面に営業を行ったが、全く相手にされなかった。他社との違いを出さないことには相手にされないと考えた同社は当時としてはまだ珍しかったISO9001の取得に着手。他社がコンサル会社等のアドバイスを受けて取得することが多い中、社員一丸となり、通常業務後に深夜遅くまで取り組み、8カ月後には自力で認証を取得した。

 

「人が嫌がる仕事こそ取り組む」ことをモットーにした社長の営業力とISO9001の効果もあって、線材を使ったワイヤークランプを受注。見事に自動車業界への参入を果たした。大変な仕事ではあったが、業績は向上した。
しかし、リーマンショックで状況は一変、会社はたちまち倒産の危機に瀕した。特定の会社への依存が大きくなり過ぎたのが原因であった。
これまで行政機関の支援を受けることに抵抗を感じていたが、発想を切り替え、使えるものはできる限り活用することにした。結果、会社は危機を乗り越えた。平成26年には、ばね材を使用した線加工品の三次元空間成形技術が、近畿経済産業局の関西ものづくり新撰2014に選定、表彰を受けた。
同年4月には当時の安倍総理が工場視察のために来訪、マスコミに取り上げられニュースにもなった。これにより、顧客へ一層のアピールが可能になった。


また、高品質も当社の特徴。例えば、ある自動車メーカーに納めている部品の不良は過去4年間で1度しかないという。さらに現在では、部品の製造のみならず、ばね材を使ったワインラックや、カップ・ボトルホルダー等の自社製品も開発している。

 

このように進化を続ける同社であるが、来春には新工場が竣工予定である。
これまで即戦力を求めて中途採用者を採用していたが、次のステージに向け若年層を採用し、将来を担う人材を育てていくことに重点を置きたいと平岩専務は語る。今後の同社の一層の飛躍に期待したい。

 

【企業データ】
企業名:栄光技研株式会社
住所:〒571-0015 大阪府門真市三ツ島5-13-5
TEL:072-881-3556
URL:http://www.eiko-sp.co.jp/


門真市ものづくり企業データベース

門真ネット企業プレゼン会 Vol.19
微酸性次亜塩素酸水生成装置で安全に貢献
株式会社 ティエラ 専務取締役 藤井 健次 氏

株式会社ティエラは、主に微酸性次亜塩素酸水生成装置「ELBEENO(エルビーノ)」を開発・製造し、医療機関や動物病院、保育施設などへ販売を行う企業。人と地球にやさしい商品の開発と販売を心がけてきた。
そもそも微酸性次亜塩素酸水とは、塩化ナトリウム水溶液や、薄い塩酸などを電気分解して生成するもので、食品添加物としても指定されており、安全性と殺菌力の双方に優れている。

 

藤井専務は、元々、建設会社を経営していたが、元請けの建設会社から、新規事業として流水式除菌水生成装置の販売を持ちかけられた事をきっかけに、全くの異分野に参入。異分野の事業展開で戸惑うことも多かったが、販売実績を着実に伸ばしていった。
手応えを感じた藤井氏は、平成16年7月には株式会社ティエラを設立。その後9月には同装置の西日本総代理店に、平成17年には総代理店となり、販売実績は約6000台に達していった。

 

しかし、元請けの建設会社が流水式除菌水生成装置から撤退したことをきっかけに、ティエラは自社での製品開発に取り組む。
周囲の反対も多かったが、藤井専務には自信があった。試行錯誤の結果、平成24年には微酸性次亜塩素酸水生成装置「ELBEENO(エルビーノ)」を販売開始した。エルビーノの仕組みは専用の原液を電気分解した上で、水道水と混ぜ合わせて、微酸性の次亜塩素酸水を作り出す。微酸性の次亜塩素酸水は、黄色ブドウ球菌やサルモネラ菌、ノロウイルスなど多くの菌やウイルスに一定の効果を発揮し、次亜塩素酸ナトリウムに比べ安全性も高い。


エルビーノの主な特徴は、肌と同じpH5.0から6.5の微酸性次亜塩素酸水を全自動で生成、わずか10秒で素早く手洗い除菌、距離センサーによるオートスタートで衛生的、低ランニングコストなど、多くの利点を持つ。約50社の代理店を通じ販売しており、医療機関では器具の洗浄や抜歯後の感染症予防、動物病院では動物の健康管理で使用されている。

 

また、藤井専務は、東京で異業種交流会を立ち上げ、新たなネットワーク作りにも努めるなど、人脈づくりも欠かさない。
微酸性次亜塩素酸水は医療分野だけでなく、例えば、社員の手洗い・うがい、施設内の清掃といった衛生管理など、さまざまな分野で活かせると同氏は語る。「ELBEENO(エルビーノ)」に興味をお持ちの方は同社までご相談いただきたい。

 

【企業データ】
企業名:株式会社ティエラ
住所:〒571-0015 大阪府門真市三ツ島6丁目25-3
TEL:072-887-0777
URL:http://tierra-club.com/


門真市ものづくり企業データベース

次の定例会は、11月24日(水)18:30より、門真市中小企業サポートセンター分室にて開催致します。

また、当ネットワークの加入も随時受け付けていますので、お気軽に門真市産業振興課までお問い合わせください。
申込み方法などご案内はこちら → 加入のご案内


門真市ものづくり企業ネットワークでは、毎月第4水曜日、定例会を開催しています。
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