門真市ものづくり企業ネットワーク:通称『門真ネット』は市内のものづくり企業の情報交流の場です

第35回定例会 株式会社越智製作所

門真ネット企業プレゼン会 Vol.31
削りのエキスパートによる高精度プレートの製造!
株式会社越智製作所  生産統括部 部長 佐藤 祥文 氏

株式会社越智製作所は、普通鋼・特殊鋼・非鉄金属等を切断、研削加工し様々なプレートにする事業を展開している。
プレートの加工工程はまず「素材切断」を行い、次に「両面加工」により厚み決め、次に「四方加工」により長さ・幅を決める。最後に砥石を使った「研削工程」により厚みの仕上げを行う、これらの工程を経て作られた製品を最後に三次元測定器により検査することで高精度・高品質を実現しているという。現在、生産拠点は5箇所あるが、門真市にはそのうちの2箇所、四宮工場と深田工場・倉庫が存在する。四宮工場では小物品を中心に月4万枚を加工、深田工場では同じく小物加工が主であるがステンレス関係の製品も加工している。また、大きな製品は生駒や名古屋の工場で加工している。総じてサイズは最小で厚み8mm×長さ10mm×幅10mmから最大は厚さ300mm×長さ2200mm×幅1200mmまで対応できる生産体制となっている。同社の事業は多品種少量生産に集中し、1枚から数百枚の受注に対応し、他社と比較しても付加価値が高く利益を確保しやすい事業構造を確立している。
そういった生産体制の中、同社は顧客の短納期や高品質といったニーズにも対応しているという。他業種では短納期といえども1週間から1ヶ月ほどを指すが、プレート業界では受注した日の夕方に出荷、大物であっても翌日には出荷出来るようにするのが基本となっている。そのため、効率的に素材在庫を持てるように今までの受注パターンを分析し計画的な素材仕入、高効率な加工方法を実現する両面加工専用機の開発、人材教育による一人・多能職化などによる作業の高効率化など様々な取り組みを行い、短納期を実現しているという。
品質管理については毎月品質会議を開催し、品質情報の集計、品質改善、品質マネジメントシステムの維持に努めている。品質文書体系として出来るだけ作業のマニュアル化、標準化を行って品質の安定化を心がけている。現在の不良率は0.4%程、クレームの無い年もあるとのこと。
また、人材育成にも力を入れている同社。将来のリーダー創出を目指し若手のキャリア形成に向けた取り組みを多数行っている。社内では実技、保全教育による多能職化や知識の深化、社外では安全教育の一環としてフォークリフト技能講習やクレーン特別教育の受講、他社工場見学などを行う、新人教育としてはOJTを基本とし、座学も行うことで様々な知識を身に付けるという。
短納期や高品質など顧客のニーズに応えるだけでなく、人材育成にも注力している同社に今後も注目したい。

【企業データ】
企業名:株式会社越智製作所
住所:〒571-0017 門真市四宮4-3-8
TEL:072-882-0272

門真市ものづくり企業ネットワークでは、毎月第4水曜日、定例会を開催しています。
定例会では、会員企業同士が深く理解しあい、共通の課題の解決や今後の新たな連携事業等のきっかけとするため、企業プレゼンを中心とした内容で進めています。また、定例会の様子も当HPで発信していきます。